コウノトリが来るまで
AI当日7月9日は晴天で酷暑
今一度確認して、念のためエリア内のコンビニで
凍ったペットボトルを数本買い込み、同梱して帰途につきました。

うちの繁殖を診て頂いている筒井先生は、あいにくこの時期は
フランスで開催中の学会へ参加されていたことと
チルドなので、開腹手術が必要ないため
今回は、主治医の岡田先生を説き伏せて
AIをして頂きました。

岡田先生は、大変前向きな先生で
且つ変なプライドが無く、素人の私の話もきちんと聞いて下さいます
(良いプライドはしっかりお持ちです)

4年前に初めてロータスにAIをした時、
(これは日本で初めてだったのですが)
筒井先生が京都まで来て下さる事になり、
実際にAIを実施する病院を探した折にも
実施病院として、医院を快く貸して下さり
当日も獣さん3名を待機させて下さり
実際に助手と撮影をして、とても協力して下さいました

淀動物病院で、ロータスにAIをする筒井先生と
病院の獣医さん達
13)P1120695.jpg
P1120697-1_20130829123954214.jpg


その後に同じ病院を使っている友人から
「先日うちの病院に筒井先生が来て、AIをしてくれはってん!!」と
とても嬉しそうにお話しされていたと聞き
あぁ、この先生は本当に良い方なのだなぁ、、、と実感した記憶があります

またプロゲステロンを測定する器械も備えて下さり
何につけて頼りになる先生です

今回も、私が集めた情報を「勉強しておく」と
きちんと事前に読んで下さったり、ご自分でもDVDを購入して
勉強されていたことには、感激しました

そこへ到着したのは、予定通り午後1時半

関空を出る時に連絡してあったので
先生は助手の獣医師さんと待機していました

まず、庫内の温度をチェック
理想は5℃ですが、実際は8℃でした。

そしてキャリアドの採血(プロゲステロンテスト)

それから、ほんの少しだけ微量の精液を吸い取り
性状のチェック

最初はそれほど動きは無かったですが
少し熱を加えると、元気よく動き始めました
IMG_5904.jpg

その後、染色をして再び性状チェック

それから待ちに待ったAIをしますが
まずは、カテーテルで膣と子宮頸部にある血液などを吸い取ります
14)P1120696.jpg

これは、挿入した精液をなるべく薄めない為の措置です

そして今回は遠心分離にかけずに、そのまま全て注入しました。

その後は、おきまりの逆立ちですが
ラブを10分ほど逆立ちで保持することは
犬も人間も結構大変です。

先生は、ビール瓶用の空き箱を逆さにして
その上に滑り止めゴムマットを敷き
そこに後ろ足を乗せておくと便利だという方法を
事前にDVDから見つけて、用意して下さってました
これは使える方法だと思いました。

かくしてキャリアドのAIは実施されたのであります。

補筆ですが、
今回色々調べた結果、チルドを作る相手の獣医さんによって
手法が様々なので、届いた精子を見て
最適な方法は、自らが選ばないといけないという事です。

これがロータスのAI時の精子
12)P1120692.jpg

見て分かるとおり、薄い乳白色の液が
約20mlほど入っています。
これが、ミニチューブのチルファイブを使って作ったチルド精子です

しかし今回は、蛍光オレンジの液体が
4ml入っていました。

筒井先生のアドバイスでは
「精子はなるべく少ない量にして注入する事、
薄いのを沢山はダメ、濃いのを少しが基本」と言われていましたし
その為に、遠心分離3000回転で5分かけて
上清を捨てて、精子のみにして、2.5~3ml使う方法でした。

上記のように、チルファイブかチルテンを使った精子が届いた場合は
この方法が良いかも知れません。
ただし、採取時に第1液、2液、3液と
きちんと分けてあることが前提です。
分けてないと、もっと大量になります。

しかし今回の採取して下さった獣医さんのカルテを見ると
精子とエクステンダーの割合は、1:3
エクステンダーは、エッグヨークとトリスを使用と書いてあります

つまり、チルド作成時に、既に遠心分離した事が分かります。
そしてエクステンダーは、3mlですから、合計4mlとなり
この場合は、こちらで再度遠心分離をする事を想定していないと思います。

ラブクラスのキャパシティを考えても
遠心分離したりして、負荷をかけるより
そのまま使ったほうが良いと判断しました。

ここで色々とまとめてみると

1)ミニチューブは、5日間品質を保持するという事も
  チルファイブを使って、理想的な条件での話であること
  何をしても、どんな条件下でも5日間保つという事では無い

2)日本の炎天下の季節では、庫内を5℃に保つことは不可能なので
  到着空港では冷蔵庫をリクエストし(有料)
  且つ、保冷剤などを持参すること

3)相手国も暑い国なら、やはり真夏の精子採取は不利
  1月は14億だった精子は、今回9億4千万だったが
  これは、1mlに約2億の精子が居ることになるので
  この場合は、全量使う

4)エクステンダー+精子の全量が可成り多い場合は
  必要に応じて、遠心分離を使い「濃くて少ない」量にする

まだまだあると思いますが、思い出せない・・・・

最後に、今回も沢山の友人に協力して貰いました

1月に初めてフィンランドから入れた時も
日本への輸出は未経験だったオーナーさんに対して
他犬種の友人が多大な力を貸してくれました

私の「少子高齢化ケンネル」記事を読んでメール下さった方も
大変貴重な資料を見せて下さいました

仲良くしているラブ仲間も、いろんな情報を送ってくれました

お顔は知りませんが、チルド精液作成して下さった獣医さんは
完璧なリストを添付して下さいました

スタッドのオーナーさんは、作成当日お仕事だと言うことで
横着して早めに作るのではなく、適期にお母様を動員してまで
精子採取に行って下さいました

獣医さんのリストを見て、びっくり、そして感激した事には
なんと!!採取からわずか18時間で関空に到着していました。

あの時の気温を考えると
もう一日早く採取→作成していたら
精子性状は可成り悪くなっていたと思います。

あの暑さの中にあっても、採取から超短時間でAIできたからこそ
成功があったと感じています

こう考えていくと、このAI覚え書きの冒頭で書いたとおり
私一人がいくら頑張ったところで
成し得なかったという事を分かって頂けると思います。

そして、改めて
沢山の友人達に、心から感謝・・・・です。




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【2013/08/29 13:42 】
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